チャットレディに惚れる男性心理
チャットで出会った相手に恋愛感情を持ち始めるきっかけとはどのようなものでしょう?
チャットでは実際に相手に会うことなく、画面を通してのやり取りだけですが、この中で恋愛感情が生まれることがあるのでしょうか?
これまでの研究で人は外見以外のポイントで相手に魅力を感じることが分かっていて、心理学者のデヴィット・バスは、異性から魅力的だと判断される行動をいくつも挙げていて、そのうち「ユーモアのセンス」「共感」「上品さ」「援助の申し出」「一緒に時を過ごす努力を惜しまないこと」といった要素は外見には直接関係ありません。
さらにデヴィットはネット上で異性に魅力を感じる社会心理学的な理由として、以下の4項目を挙げています。
類似性
類似性とはお互い似たところがあると感じることだが、ネット上では何か共通の趣味や関心を持った人が集まることが多いので、相手に類似性を感じる確率が高いとされています。
これは一見、チャットレディには当てはまらないように思えるが、「年代別」というくくりでチャットレディを選んだ場合、子供のころの話題や好きな歌手の話題などで、類似性は容易に見出すことが出来ます。
自己呈示
本当の自分を見せてくれた、という思いが恋愛感情に結びつきやすいということです。
チャットでは本当の自分を表現しやすいという人が大勢いて、こうした共感は実際の社会よりもずっと得やすい。
自己開示と相補性
これは自己呈示にも関連していて、自己開示をする、あるいは自己開示されたということは、相手に対する信頼感を生み、信頼感はさらなる自己開示を生みます。
こうしてチャットにおける自己開示は、2人の関係を加速度的に前進させていくことになります。
理想化
まさにネット、チャットならではの傾向で、情報が制限されたチャットでは、会話によって与えられる印象が良ければよいほど、相手のイメージが理想化されやすい。
そして、2人きりのチャットで交わされる言葉は親密度が高いものであり、こうした「やさしさ」や「親しさ」を強調した言葉の印象は、そのまま相手の人間性をよくするのです。
このように、相手のことが直接見えなくても、異性に魅力を感じる要素は多くあります。
むしろ、ユーモアがあるかないか、話が面白いか、何か共感できる対象があるか、といったポイントをアピールするのに、チャットは格好の場といえるでしょう。
例えば、あまり美人ではないけど、とても話が上手なチャットレディがいたとしましょう。
彼女の話がとても面白いのは誰もが感じるところですが、合コンなど実際に出会う場面では、こういう女性は「友達止まり」という評価を受けやすい。
しかしチャットでは、彼女の容姿はパソコンの画面を通してフィルターがかかっているので、「話が面白い」というポイントだけが大きくクローズアップされることになります。
こうして、チャットで彼女と話しているととても楽しい、このチャットレディはとても魅力的だ、という印象を持つようになります。
先に挙げた「理想化」という現象はこうして生まれます。
チャットでは、会話の内容が勝負で、話の面白い人は男女を問わず大変魅力的に映る。
特に2人きりの会話では、さらにチャットレディの会話術が際立ってきます。
そのため、ますます男性がそのチャットレディにとって「特別な存在」であるという思いが強くなるのです。